戯言

戯言です

電車

通勤時はいつも女性専用車両に乗っている。

今日も1両目に指定されている女性専用車両に向かって地下鉄の駅のホームを歩いていた。

歩いている途中で電車が来てしまい、今日は遅刻しそうだったのでちょうど止まった車両に飛び乗った。

いつもは混雑しているはずの車両が異常なくらい空いていた。

 

それもそのはずで、この車両は猫ちゃん専用車両だった。

ああ、いけない!猫ちゃんじゃないのに!視線が痛い!シャーッと威嚇されている。

「ごめんね、間違えちゃったの。」連結の扉を開けて隣の車両に移った。

 

隣は女性専用車両と思いきや、少し様子が違った。ジャパユキさん専用車両だった。

一生懸命日本語の練習をしていた。

「シャチョサン、オマンコ、イチマンエンヨ」

苦労しているんだなと思い、また隣の車両に移った。

 

この車両は明らかに私が乗る車両ではなかった。見世物小屋だった。

隣の車両に移るために歩きながら、ああ、これが蛇女か、蝙蝠人間かと眺めていた。

連結扉を開ける際に、座長に声をかけられた。

「見物料800円ね」

こんなことならもっとじっくり見れば良かった。

 

次の車両は名器専用車両だった。

乗客は私しかおらず、快適な通勤時間を過ごすことができた。

明日からも名器専用車両に乗って通勤しようと思った。